新技術の開発と投入で時代が求める産業の集積地に 江西省南昌市
このニュースをシェア
【2⽉10⽇ Peopleʼs Daily】LEDは省エネと環境保護の要求に合致した光源、すなわち時代が求める照明だ。「光の3原色」である赤、緑、青のLEDを組み合わせたカラー照明も、2000年代初頭には産業化が実現していた。しかし使われる技術はいずれも、中国以外で開発されたものだった。
中国のLED産業の出発点の一つになった場所が、江西省(Jiangxi)南昌市(Nanchang)だ。直接のきっかけは南昌大学(Nanchang University)の江風益(Jiang Fengyi)教授が、「シリコン基板上に窒化ガリウム系素材を成長させる」ことでLEDを作る手法の研究を始めたことだった。
中国以外では、ほぼ諦められていた手法だった。この手法では、まず基板上に窒化ガリウムの発光体を成長させねばならないが、シリコンと窒化ガリウム素材は物性上の相性が悪く、どの国の研究者も成功しなかったからだ。
江教授とそのチームが研究開発に着手したのは2003年11月27日だった。そして4000回以上の試行錯誤を経て、2004年に世界に先駆けてシリコン基板上に窒化ガリウム系LED素材を成長させることに成功した。
「斬新な道になる!」――。江教授に協力していた王敏(Wang Min)氏は、この技術が業界にもたらす大変革を鋭敏に予感した。
王氏と江教授が共同設立した晶能光電は、2012年にシリコン基板高出力LEDチップの量産化に成功した。王氏は自社グループによる垂直統合の道を歩むことを決めた。最初の生産ラインが稼働したのは2014年で、同社独自の「電球」の量産が始まった。同社の照明製品はその後も製造コストを低減させるなどで、世界のモバイル照明市場の約30パーセントを占めるまでになった。晶能光電グループで産業チェーンの中流分野を手掛ける晶能半導体の月産能力は1億個に達した。晶能光電は今や、全世界の顧客に垂直統合で実現した製品やサービスを提供する半導体光電デバイスメーカーだ。
晶能光電は産業生態圏の構築にも注力している。政府の強力な支援も受け、金沙江連合資本などの有名なベンチャーファンドを南昌に誘致してサブファンドを設立し、晶和照明や晶弘新材料といった企業の設立を実現させ、易美芯光や凱迅光電などを誘致した。
南昌市では現在も黄色光や赤色光などで世界レベルのシリコン基板LED技術の革新的成果が次々に出現しており、市政府の政策もあって、LED全産業チェーンが構築された。2022年に南昌市ではLED産業の売上高が212億元(約4360億円)に達した。
南昌市は、ハイテク区ではシリコン基板LEDの全産業チェーンクラスターを重点的に構築し、開発区では基礎素材やチップパッケージ、端末応用を重点的に発展させ、その他の区や県では産業チェーンの不足を伴う分野を重点的に発展させる計画だ。2026年の全市におけるLED産業規模の500億元(約1兆300億円)達成を目指す。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News