生態保護と経済発展の相互融和と共生の道 福建省アモイ市
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【2⽉7⽇ Peopleʼs Daily】中国・福建省(Fujian)のアモイ市(Xiamen)市街地に接する篔簹湖(うんとうこ)では、海に面した水門を開ける時間になった。満潮の海から流れ込む水と共に魚も入って来る。すると、シラサギが急降下して捕食する。待ち構えていた彭志偉(Peng Zhiwei)さんはシャッターを切り続けた。彭さんは30年近く、この湖の変遷を見守ってきた。
篔簹湖は内湾だったが、1970年代に堤防が築かれて湖になった。そして、周囲の工場などから汚水が流れ込んだ。彭さんは「湖のほとりを通ると、服が臭くなりました」と回想した。湖の生き物は死に絶えた。
アモイ市は1988年、篔簹湖の環境改善に着手した。30年以上の努力を経て、今では湖畔を歩けば澄んだ水と緑に覆われた岸辺の景観を楽しむことができる。
アモイ大学(Xiamen University)卒業生の鄭磊(Zheng Lei)さんは、中国で「90後」と呼ばれる1990年代生まれの世代に属する。鄭さんは2020年8月に初代の篔簹湖の市民湖長になった。市民湖長になる条件は水生態環境の保護や水生態管理などの専門知識を備えていることで、責務は湖の日常的な巡視や市民の意見や提案を収集して行政への反映につなげることだ。鄭さんは海洋生態学を専攻した。その知識を生かして、アモイ市民が誇りを持って他地域の人に篔簹湖を紹介できるようにしたいと思ったという。
グリーン発展の理念は篔簹湖だけでなく、アモイ市全域で貫かれている。まず山林の保護では、すべての砂石採取場を閉鎖して、鉱山には生態回復対策を実施させた。土砂流失率は低下し続けた。また、「ミニ公園」を大量に造成して、市街地のどこに住む市民も歩いて15分以内で行けるようにした。市内の健康遊歩道の総距離は2025年までに500キロに達する見通しだ。
アモイ市の大気質総合指数や市街地の緑地被覆率などの環境指標は、中国全国でも上位になった。工業、交通、建築、公共機関などの重点分野の省エネ推進が加速し、単位GDP当たりのエネルギー消費量は全国平均を下回った。
そしてアモイ市は、「重厚長大」の粗放型産業と決別し、ハイエンド製造業と現代サービス業を重点とする産業構造の再構築が進められた。各種企業1万社以上が集中する同市の火炬ハイテク区では、うち1000社以上が国家級ハイテク企業だ。火炬ハイテク区の面積は市全体の3パーセント弱だが、全市の工業生産額の43パーセントを創出している。
アモイ市では、「産業のデジタル化」と「デジタル技術の産業化」を加速することで、「チップ・ディスプレー・端末・ソフトウエア・スマート関連・ネット」などの分野が集結する次世代情報技術産業体系が築かれた。人口1万人当たりの高価値発明特許保有件数は中国全国平均の2.2倍の20.8件に達した。2022年のアモイのデジタル経済規模は4790億元(約9兆8900億円)で、市内総生産の61.5パーセントに達した。また、住民のデジタル生活満足度も全国の上位に位置する。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News