自然を尊重し自然に順応し自然を守ることで持続可能な発展を実現
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【2⽉5⽇ Peopleʼs Daily】多くの鳥が好んで送電塔に巣を設ける。そのことで事故が発生して電力供給に支障をきたした。鳥も命を失なった。そのため、送電塔に鳥を近づけないよう工夫した。しかし、今では塔の安全な場所に鳥が好む人工の巣を取り付け、それでも鳥が来そうな危険な場所には絶縁処置を施すようになった。人が送電塔に取り付けた巣で鳥が安心して暮らす。人と自然が調和して共生する美しい光景だ。
近年になり生態文明の理念が浸透するにつれ、人々の自然に対する態度は大きく変わった。「自然を傷つければ、結局は人が傷つく」の考えが定着した。逆に、自然を尊重し、自然に順応し、自然を保護すれば、人は大きな利益を得られる。電力関連が「鳥の排除」から「鳥の受け入れ」に大転換したのは、新たな理念が浸透した象徴だ。
自然は人類が生存し発展するための基礎条件だ。中国は積極的に人と自然の調和と共生の道を模索している。青い空、青い水、清らかな土壌を守る闘いが著しい成果を収めつつある。例えば、中国の海洋プラスチック廃棄物問題への新たな取り組みの「青の循環」は、環境分野での国連(UN)の最高表彰である国連環境計画(UNEP)の「地球のチャンピオン」に選出された。
人と自然が調和して共生するには、自然への尊重と畏敬の念が欠かせない。これまで一部の地域の人々は砂漠に「進出」し、海を埋め立てることに腐心してきた。その結果、人類は自然界を征服するどころか、生態系の不均衡に苦しめられることになった。現在では、人は自分の身体を慈しむのと同様に生態環境を大切にし、さらに生態環境を保護修復する際には自然法則に従うことを重視するようになった。そのことが奏功して生態系は日増しに生気と活力を取り戻しつつある。
中国には「竭沢而漁(池を干して魚を捕る)」という戒めの言葉がある。「池を干上がらせてしまえば、二度と魚を得られない。目先の利益だけを追求してはならない」という教えだ。しかし、池の魚を全く利用しないのも愚かな話だ。つまり、素晴らしい自然の維持と社会の繁栄は両立させねばならない。そうしてこそ、持続可能な発展が実現できる。中国は最近になり、年平均3パーセントのエネルギー消費成長率で年平均6パーセント程度の経済成長を実現した。世界最大規模の炭素市場とクリーン発電システムを構築し、エネルギー消費に占める石炭の比率を56.2パーセントに低下させ、クリーンエネルギーの割合を25.9パーセントにまで増やした。新エネルギー自動車の生産販売台数は長年にわたり世界一だ。
中国の直近の中央経済工作会議は、2024年の経済関連作業について「生態文明建設とグリーン・低炭素発展を深く推進する」ことを明確に要求した。自然を尊重し、自然に順応し、自然を守り、人と自然が調和して共生する中国の新たな美しい絵巻物が徐々に展開されている。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News