古城の春節ムードを盛り上げる「鉄の花」 中国山西省
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【1月31日 Xinhua News】中国山西省忻州市に位置する忻州古城で27日夜、溶かした鉄を空にまき散らす伝統的なパフォーマンス「打鉄花」が行われ、美しさと迫力で観光客らを魅了した。
地元政府はここ数年、1800年以上の歴史を持つ古城に特色ある伝統文化と小吃(シャオチー、軽食)を導入し、観光地としての人気を高めた。毎年春節(旧正月)前後には打鉄花をはじめ摔跤(格闘技)や演劇、獅子舞、相声(漫才)、雑技などの文化イベントを行っている。
姜全軍(きょう・ぜんぐん)さん(52)は古城で5年にわたり打鉄花のパフォーマンスを担当。一晩に2回、計30分の演技をして4千元(1元=約21円)の収入になるという。
旧正月の風習の一つである打鉄花は、明清時代に盛んに行われた。姜さんは「『花』と『発(金持ちになる)』は発音が似ている。春節期間に鉄の花を放つことは、新しい年の暮らしぶりがますます良くなるという意味が込められている」と説明した。
「打鉄花」は高い技術が必要。姜さんによると、あらかじめ1500~1600度の熱で銑鉄を溶かし、空にまき散らす時には1分間に30回以上のスピードで続けなければ鉄が冷めてしまう。
姜さんは「ひしゃく1杯分の鉄は750グラムあり、6~7分間続けると汗だくになり、他の人に交代しなければならない」とも話した。
「打鉄花」の技術を伝承すると同時に革新にも取り組んでいる姜さんは現在、溶かした鉄に銅を加えてより大きく華やかな鉄の花を咲かせようと試みている。(c)Xinhua News/AFPBB News