中国でトラブル続発 大学生たちのライブ中継
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【1月30日 CNS】中国サイバースペース管理局は2023年12月12日、悪質なショート動画の是正方針を打ち出した。しかし、ソフトポルノなどの不適切な情報を拡散するブロガーは依然として存在している。
「スパチャ(投げ銭)ありがとう!」 1月8日午後9時50分、寧夏職業技術学院で学ぶ21歳の女子学生である呉雪(Wu Xue)さんは、選択科目の授業を終えて学生寮に戻った後、休む間もなくデスクの前に座り、スマートフォンをスタンドに置いてライブ中継をスタートした。
再生回数はまだ2桁だが、彼女は気にせずスマホに向かって学校で起きた面白いことなどを話している。ライブ中継中、画面には「何歳ですか?」「どこの出身ですか?」などと次々とメッセージが流れてくる。彼女はそれらに一つずつ答えていく。
彼女が質問に15分近く答えた後、カメラの前でメイクを始め、お気に入りの口紅やアイシャドーを視聴者に勧めた。
彼女が振り向くと、向かい側の二段ベッドの上段で寝ていた女性のルームメイトがガウンを羽織り、ベッドから起き上がる様子が映り込んだ。
彼女はルームメイトに謝罪したが、スマホの画面上には「若い女性の足はとても白いですね」「あなたのルームメイトに彼氏はいますか?」などと、不愉快なメッセージが表示されていた。結局、ライブ中継は打ち切ったが、彼女は「このようなことが起こったのはこれが初めてではない」と話す。
別の大学でも、ゲーム中継をしていた学生とそのルームメイトの間でトラブルが起きている。
問題の学生は、昼間は歌を録音したり動画を編集したり、夜はゲームをライブ中継したりしていた。しかし、約30平方メートルの寮の部屋は4人部屋だ。彼のライブ中継に寛容なルームメイトは1人だけで、他の2人はライブ中継の騒音に長時間耐えることができなかった。問題の学生は寮を出て、学外にアパートを借りることを考えているという。
中国メディアによると、中国全土43の大学の学生1万305人を対象に調査を実施したところ、4分の1以上が1日あたり2時間以上もショート動画を視聴していた。
大学生がトラブルを起こしてもライブ中継を続けるのは、ビジネスになるからだ。フォロワー数30万人の学習・教育ブロガーのある学生は、ライブ中継にはさまれる広告1回の見積額が1万5000元(約30万円)に達することがあると明かす。
しかし、成功する学生は一握りで、多くは再生数が伸びず、フォロワーも獲得できないまま時間を浪費しているという。
専門家の間からは、ライブ中継の主催者の資格審査や不適切なショート動画はブロックすべきだとの声が上がっている。(c)CNS-中国青年報/JCM/AFPBB News