現代モービスの北京工場=写真は記事の内容とは関係ありません(c)news1
現代モービスの北京工場=写真は記事の内容とは関係ありません(c)news1

【01月28日 KOREA WAVE】韓国の自動車部品メーカー「現代モービス」が中国の重慶工場を売却する。現代自動車が最近、重慶工場を売却するなど、中国事業の構造調整を進めたことによる決定だ。現代自動車の中国事業縮小の影響が国内部品業界全般に広がる様相だ。

現代モービスは重慶工場の売却手続きを進めている。2017年に竣工した現代モービスの重慶工場は、現代自動車の重慶工場などに部品を納品するために現地に設けた生産拠点だ。現代モービスは重慶をはじめ、北京、江蘇、無錫、天津など7つの生産施設を置いている。

現代モービスの関係者は「重慶工場は現代自動車に納品するためのモジュール工場で、現在稼動が中断されている状態で、売却を進めているが、価格と売却対象など具体的に決定されたことはない」と述べた。

現代モービスが重慶工場を売却することにしたのは、現代自動車の中国での販売不振による事業再編の影響だ。起亜を含む現代自動車は昨年、中国市場シェア1.4%で過去最低値を記録した。

現代自動車は2021年、北京第1工場を売却したのに続き、最近、重慶工場を16億2000万元で売却した。5カ所だった工場のうち2カ所の売却を完了し、年内にはさらに常州工場を売却する計画だ。2カ所の工場だけを残し、中国事業をスリム化して収益性を高めるためだ。

現代自動車の不振は、現代モービスの中国事業の悪化につながった。昨年第3四半期の現代モービスの中国売り上げ高は6905億ウォンで、前年同期の7746億ウォンより841億ウォン(10.8%)減少した。営業利益はわずか4000万ウォンで、利益率はゼロに近い。

業界は、現代自動車の中国事業縮小により、部品メーカーの撤退も予想された流れだと見ている。現代自動車と起亜自動車など、国内完成車業界が海外工場を建てれば、バリューチェーンに沿って部品メーカーも共に進出する。逆に完成車の海外工場が売却されれば、部品メーカーも撤退するのが一般的だ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News