【1月26日 AFP】ロシアは25日、西部ベルゴロド(Belgorod)州で24日に起きた同軍の輸送機イリューシン76(IL76)の墜落現場の映像を公開した。ロシアが同機が墜落したという証拠を公開したのは初めて。

 ロシアは同機について、捕虜のウクライナ兵65人を移送中で、ウクライナ軍によって撃墜されたと主張している。

 重大事件を担当するロシア連邦捜査委員会(Investigative Committee)が公開したのは、39秒間の映像。捜査委は「ウクライナ領内からのミサイル」で撃墜されたとし、テロ容疑で捜査を開始したと発表した。

 映像は主に空から撮影されたもので、雪の積もった平原に黒く伸びる跡や損傷を受けた木々、機体の一部とみられるゆがんだ金属とケーブルの塊が映っている。

 人の手と腕も映っていたが、それ以外に遺体とみられるものは捉えられていない。手と腕が同一人物のものかどうかは不明。

 ロシアは、同機にはウクライナ人捕虜の他に乗員3人、ロシア軍関係者3人が搭乗していたが、いずれも死亡したとしている。搭乗していたとされるウクライナ人捕虜の氏名は公表していない。

 一方、ウクライナ当局はロシアの主張を全面的に否定していないが、ウクライナ人捕虜が殺害されたという点など、ロシア側の説明の主要部分に疑問を呈している。(c)AFP