【1⽉31⽇ Peopleʼs Daily】米製薬大手のモデルナ(Moderna)は先ごろ、中国法人のモデルナ(上海)医薬貿易を設立した。現地政府関連部門が最後の必要な書類を受理してから営業許可証が発給されるまで、わずか1時間だった。中国では行政サービスが絶えず改善され、必要な時間が短縮されている。

 ビジネス環境の改善は質の高い発展を推進する重要な要素だ。中国の各地区、各部門は企業の実際の必要から出発してビジネス環境を改善し続けて、企業の発展を後押ししている。2023年1-9月に中国で新設された民営企業は前年同期比15.3パーセント増の706万5000社だった。同年1-11月に中国で新設された外資系企業は前年同期比36.2パーセント増の4万8078社に達した。「2023年第3四半期(1-9月期)中国外資ビジネス環境調査研究報告」によると、調査対象の外資企業の8割以上が中国のビジネス環境を満足あるいはそれ以上と評価した。

 中国各地でビジネス環境を改善する取り組みが行われている。安徽省(Anhui)では「申請即享受」と名付けられたプラットフォームのおかげで、企業は正確な関連情報を提供するだけで、効率的な審査が行われて資金を迅速に調達することができる。山東省(Shandong)東営市(Dongying)では25億元(約514億円)の風力発電プロジェクトで、地元政府は計画から施工に至るまで、各段階の許認可などで積極的に行政サービスを提供した。

 ビジネス環境を改善する過程は、改革を絶えず深めて先入観の束縛を突き破る過程だ。中国は問題の解決に力を入れ、長期的かつ効果的なメカニズムの構築や制度の基礎固めを重視して、ビジネス環境の改善によって市場の活力と社会の創造力を効果的に引き出している。

 法による支配は最良の事業環境だ。そして法令関係で重要な作業の一つに、行政法規の中に存在する公平に反する条項の改正がある。中国では工業と情報化、住宅、都市と農村建設などの分野の33の罰金規定を取り消しまたは調整した。中国では国有、民営、外資など、資本の種類に関係なく財産権と企業家の合法的権益を法に基づき平等に保護し、さらに市場参入、公平な競争、信用などの面での制度と規範の整備を促進し、安定、透明、規範、予測可能な法治環境を創造し、外資にとって最良の進出先となり経済の質の高い発展を実現するために力が入れられている。

 先ごろ開かれた中国の中央経済工作会議(Central Economic Work Conference)では、「市場化、法治化、国際化の一流ビジネス環境を構築し続ける」ことが強調された。経済の回復と好転の情勢を確固たるものにし、経済の質の効果的な向上と量の面での合理的な成長を続けるために、ビジネス環境の改善は欠かせない。中国経済は、改善された環境の中で活力が引き出され、制度革新を通じて力を蓄え、質の高い発展の方向に前進し続けている。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News