【1月23日 東方新報】中国国家宇宙局によると、中国の次の月へのロボット探査である 「嫦娥6号(Chang'e-6)」 ミッションは、地球の衛星の裏側からサンプルを持ち帰る任務で、今年後半に実施される予定だという。

 また、「嫦娥6号」と地球との通信を円滑にするため、今年上半期に月周回軌道に新たな中継衛星「鵲橋2号(Queqiao-2)」が配備される予定だと明らかにした。

 嫦娥6号のミッションを担当する同局のシニア・プランナー、胡浩(Hu Hao)氏によると、すべてが計画通りに進めば、宇宙船は月の南極エイトケン盆地(South Pole-Aitken)に着陸し、塵や岩石のサンプルを採取する予定だという。このミッションが成功すれば、月の裏側からサンプルが採取されるのは初めてとなる。

 政府は、ミッションの着陸機と周回機に10キロの外国機器を搭載することを提案した。

 数回の選定と協議を経て、フランス、イタリア、欧州宇宙機関の科学機器を搭載し、パキスタンのペイロードを搭載することを決定したという。

 現在までに米国、旧ソ連、中国が月の物質を地球に持ち帰っているが、月の裏側からサンプルを採取したものはない。

 地球の潮汐力によって月の自転は遅くなり、常に同じ面が地球を向いている。もう一方の面は、地球からはほとんど見えないが、月の裏側である。

 裏側は1959年のソ連の探査機を皮切りに、探査機によって広範囲に撮影されてきたが、2019年1月に中国の嫦娥4号ミッションが南極エイトケン盆地のフォン・カルマン(Von Kármán)クレーターに軟着陸するまで、探査機が着陸したことはなかった。(c)東方新報/AFPBB News