【5月17日 AFP】18歳のモーモーさん(仮名)は、軍政下にあるミャンマーで民主化を求め戦う「国民防衛隊(PDF)」の女性戦闘員だ。PDFの無人機部隊には数百の女性が所属し、男性と生活を共にしながら訓練や戦闘に励んでいる。

 モーモーさんは、ミャンマーでは珍しい民主主義時代に育った。2021年のクーデターで軍が再び権力を掌握した後、軍事政権打倒を掲げ結成されたPDFの部隊の一つに加わった。

 当初は、軍への抗議行動を組織するグループに参加していた。しかし、軍による弾圧が数か月に及び、多数の死者が出た事態を目の当たりにするうちに、戦闘員になる道を選んだ。

 シャン(Shan)州で無人機攻撃を行った後、取材に応じたモーモーさんは、「軍の卑劣さが我慢できない」と話した。

「罪のない市民が殺された。私が参加した大きな理由は怒りからだ」と言う。

 マンダレー(Mandalay)の部隊にいた友人たちに、一緒に戦おうと誘われた。

「私はマンダレー生まれのマンダレーっ子。だからマンダレーPDFに入った」と説明した。

 マンダレーPDFの女性戦闘員は約100人。無人機部隊の約3分の1は、モーモーさんら、女性戦闘員が占めている。改造した商業ドローンに爆弾を搭載し、軍政の拠点を標的にする。

「軍の標的に直接爆弾を落とすと、その日はとても気分がいい」とモーモーさん。「もっと無人機による任務に携わって、自分の能力をもっと示したい」と話す。

 無人機作戦を担当する男性兵士は、「女性の戦闘員たちの能力を最大限に引き出すには、無人機部隊が最適だと判断した」と語った。