【1月15日 AFP】フィリピン軍は15日、同国沖にある拠点を改修する方針を示した。同国は、南シナ海(South China Sea)の係争海域で中国が強める領有権の主張に対抗しようとしている。

 フィリピンは、南シナ海の南沙諸島(スプラトリー諸島、Spratly Islands)にある礁や島に九つの拠点を有する。

 比軍のロミオ・ブラウナー(Romeo Brawner)参謀総長は、パグアサ島(ティトゥ島、Thitu Island)やラワック島(ナンシャン島、Nanshan Island)などにある設備を改修し、海水淡水化装置や通信機器を設置すると明らかにした。

 ブラウナー氏は記者団に対し「われわれはただ、わが軍の兵士にとってより快適で、住みやすい場所にしようとしている。今の生活環境が劣悪だからだ」と説明した。

 一方で、今回の計画には「戦車揚陸艦『シエラマドレ(Sierra Madre)』の要塞化は含まれていない」と述べた。

 シエラマドレは、フィリピンが1999年に同海域の主権を主張するためにアユンギン礁(セカンド・トーマス礁、Second Thomas Shoal)に意図的に座礁させた第2次世界大戦(World War II)中に建造された船で、老朽化が進んでいる。(c)AFP