ソウルのある百貨店のブランド品売り場=写真は記事の内容とは関係ありません(c)news1
ソウルのある百貨店のブランド品売り場=写真は記事の内容とは関係ありません(c)news1

【12月27日 KOREA WAVE】パンデミックの反動による「報復消費」の風に乗って好況だった韓国のブランド市場が、物価高と不景気で沈滞期に突入し、ブランド売り上げ割合が高い百貨店が他に活路を見出そうとしている。

産業通商資源省によると、ロッテ・現代(ヒョンデ)・新世界(シンセゲ)百貨店の海外有名ブランドの前年同月比売り上げは8月7.6%減ったのに続き、9月(-3.5%)と10月(-3.1%)にもマイナスを記録した。今年に入ってブランド品の売り上げは1月を含めて4回も減少した。

2020年新型コロナウイルス感染拡大後、百貨店のブランド売り上げが前年比2021年37.9%、昨年20.5%伸びたことと比較すると需要増加傾向が止まった。全体の売上高に占めるブランド品の割合も、売上が7.2%減少した1月を除くと35%前後から9月29.1%、10月30.2%など30%台に下がっている。

百貨店3社はこれにマーケティング方向を変え、MZ顧客攻略のためのK-ファッションブランド強化、食品館リニューアルなどに総力を傾けている。

ロッテショッピング、ロッテ百貨店は最近、仁川(インチョン)店に1万1500平方メートル(約3500坪)の大規模な「フードアベニュー」での、今後拡大する「ニュープレミアム食品館」構想を公開した。プレミアム食料品店「レフィセリ」と2000種余りのワインを集めた「エルビーノ」、国内外65の有名飲食ブランドがここに入店した。

新世界百貨店は昨年8月、江南(カンナム)店にオープンした「ニューコンテンポラリー専門館」を通じて、MZ顧客を獲得している。ここは今年に入って11月までの売り上げが前年比34.8%も伸びたが、半分以上の売り上げが25歳から35歳の2535世代によるものだ。新世界は新進デザイナージュエリーブランド「エスシル(S-sil)」と「ナンバーリング(NUMBERING)」を新たに入店させ、雑貨ブランドも拡大する計画だ。

現代百貨店はザ・現代ソウルを通じて「エルシャ」ブランド品なしでMZ世代を攻略した成果を出している。国内百貨店最短期間であるオープン2年9カ月で年間売り上げ1兆ウォンを突破してからだ。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News