イスラエル軍、陸空で作戦継続 国連は重ねて懸念表明
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【12月27日 AFP】イスラエル軍は26日、国連(UN)が強い懸念を示す中、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で軍事作戦を継続した。一方、国連は同日、ガザでの人道支援を担う「調整官」を任命した。
イスラエル軍は、ガザ北部ジャバリヤ(Jabalia)および南部ハンユニス(Khan Yunis)で軍事施設や地下トンネルにつながる立て坑を爆撃したと発表。激しい地上戦も続けている。
AFPの取材映像には、ガザ中部から立ち上る黒煙や、ハンユニスで犠牲者を馬にひかせた荷車に乗せて病院に搬送する様子が捉えられている。
国連はこの日、域外からガザへの人道支援を監視・検証する調整官にシグリット・カーフ(Sigrid Kaag)オランダ副首相兼財務相を任命したと発表。安全保障理事会(UN Security Council)が先週、ガザでの人道支援拡大を求める決議を採択したのを受けたもので、来年1月8日に着任する。
国連によると、ガザでは推定190万人が家を追われ、多くは南部へ避難している。全域でインターネットと電話回線が再びつながらない状態となっている。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のセイフ・マガンゴ報道官は、特にイスラエル軍が住民に中部や南部ラファ(Rafah)への退避を呼び掛けた後も、「中部への爆撃を継続していることを深く憂慮している」と語った。(c)AFP