【12月26日 AFP】サッカー元ブラジル代表の故ペレ(Pele)氏の息子のエジーニョ(Edson "Edinho" Cholbi do Nascimento)氏(53)が、AFPのインタビューに応じ、もし父がブラジル代表の現状を見たら「悲しんでいただろう」と語った。

 ブラジル代表は2026年W杯北中米大会(2026 World Cup)の南米予選で苦戦を強いられ、現在は本大会の自動出場権を獲得できるぎりぎりの6位につけている。

 チーム一番のスター選手であるネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)も膝の靱帯(じんたい)断裂で長期離脱を余儀なくされている中、エジーニョ氏は「この危機的状況は今に始まったことではない。大きくて複雑な問題がいくつもある」と指摘。「われわれは衰退している。今も素晴らしい選手はいるが、昔はレベルの高い選手がもっといた」と述べ、「もし(ペレ氏が)今年もいたら、とても悲しんでいただろう」と話した。

 また、ペレ氏が現役生活の大半を過ごしたブラジルのクラブのサントスFC(Santos FC)も、今年は創設111年目にして初の2部降格を経験する厳しい一年となった。

 自身もGKとしてサントスに数シーズン在籍したエジーニョ氏は「残念ながら驚きはない。このクラブを日頃から追いかけている人なら、このようなシナリオは予想できただろう。それが現実になっただけだ」と語った。

 29日には、史上最高のサッカー選手とも呼ばれたペレ氏が82歳で亡くなってから、ちょうど1年がたつ。「彼がいなくなってさびしい」。家族の心には大きな穴が空いたとエジーニョ氏は悲しむ。

 きょうだいの何人かは米国で暮らしているため、当日はオンラインで集まり、静かに一周忌を迎える予定だと明かした。(c)AFP