【12月25日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の元王者ジェンソン・バトン(Jenson Button)が、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)について、「正しい車」があれば来季再び優勝を争えると話した。

 今季のF1はレッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が22戦中19勝、セルヒオ・ペレス(Sergio Perez)が2勝を挙げたのに対して、ハミルトンは2年連続で0勝に終わった。

 2024年はFIA世界耐久選手権(WEC)にフル参戦することが先日発表されたバトンは、AFPに対して「来年もレッドブルが最前列だろう」と予想し、「彼らの今季のマシンは強かったから、すでに来年のマシンにも取り組めている」と話した。

 バトンはブラウンGP(Brawn GP)でドライバーズタイトルを獲得した2009年に開幕から7戦6勝を飾る経験をしており、他チームを圧倒する感覚をある程度分かっている。

「彼(フェルスタッペン)はミスをしないし、当然いいマシンに乗っている。いいマシンがなければ勝てないが、ほとんどのレースでチームメートにも大差をつけていた」としたバトンは、「他チームも少し接近するだろうが、2024年もレッドブルが優勝候補だ」と話し、「正しい精神状態であれば、レッドブルに乗ったマックスを倒すのは簡単ではない」と語った。

 現実的にフェルスタッペンの対抗馬として期待できる数少ないドライバーが、総合優勝7回を誇るハミルトンになる。ハミルトンは、2021年シーズンのような激しい優勝争いをフェルスタッペンと繰り広げられるのだろうか。

 マクラーレン(McLaren)時代にハミルトンとチームメートだったこともあるバトンは、来季開幕時点で39歳になるハミルトンについて、「ルイスは力不足と感じていたらそもそもレースなんてしないだろう」とし、「もちろんレースに勝ち、優勝できる力を十分持っている。正しい車があればの話だ」と話した。

「マックスに対抗するのは難しいが、ルイスとマックスがどちらも自分にふさわしいマシンに乗れていたなら、二人のファイトが楽しみだ」

「できればルイスの引退前にそれが見たい。彼にはそれができるだけの力が間違いなくある」 (c)AFP