上海市でスマートロボット産業の新たな道筋が形成中
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【12⽉21⽇ Peopleʼs Daily】上海市の人工知能(AI)産業の発展はスタートが早く、進展は急速だ。上海市の一定規模以上のAI企業数は350社を超え、生産額は5年前の約3倍の3800億元(約7兆5862億円)以上に達した。
上海市浦東新区にある上海傅利葉智能(Fourier Intelligence)のショールームに行くと、人型ロボット「GR—1」がしずしずと歩いていた。身長は1.65メートル、体重は55キロ、歩行速度は時速5キロで、50キロまで持ち運べる。体幹の配置は人を巧みに模倣しており運動制御能力は高い。快速な歩行や俊敏な障害物回避、安定した坂移動能力、衝撃と干渉に強いなどの特徴がある。
傅利葉智能は設立からわずか8年で、高性能リハビリロボットを独自開発した。発売された製品は30シリーズ以上に達し、2000以上の医療機関に納品した。顧捷(Gu Jie)会長は「弊社は未来の業界の主流を狙って難関突破を行っています。人型ロボットは一定の汎用性を備えており、工業、リハビリ、在宅、科学研究などのさまざまなシーンへの可能性が大きいわけです。独自開発により、関節などの重要部品は完全に国産です」と説明した。
10月に発表された「上海市スマートロボット産業の質の高い革新発展促進行動方案(2023-2025年)」では、ブランド、応用シーン、産業規模の3分野で「10・100・1000の突破」、すなわち10社の業界一流のロボットブランド企業、100件の模範となるロボットの応用事例、1000億元(約1兆9964億円)のロボット関連の産業規模を実現する目標が示された。さらにはロボット産業全体に貢献するスマートロボット検査・中間試験検証革新センター、人型ロボット製造業革新センター、汎用ロボット産業研究院を設立する。また、製造業重点産業での産業用ロボットの密度を作業員1万人当たり500万台にして、ロボット応用の深みと広がりを著しく向上させていく。
11月14日に開催された上海スマートロボット産業大会臨港サミットでは、汎用ロボット産業研究院と臨港ロボット産業基地の発足が宣言された。臨港新エリアではスマートロボット産業生態連合体が設立され、スマートロボット関連の重要プロジェクトが集中して行われて事業体が多く入居することで、初期段階としてのロボット産業生態が形成された。
臨港新エリアの中国共産党工作委員会の呉暁華(Wu Xiaohua)副書記は「臨港にはAIコア企業が150社以上あり、研究開発者は計5000人以上です。汎用ロボット、産業用ロボット、サービスおよび特殊ロボット、AI技術の四大分野の産業チェーン関連企業が40社近く集結しています」と説明した。今後はロボット完成機、AIチップなど10の要素に力を入れることでスマートロボット産業発展の土台をさらに強固にして、臨港新エリアをスマートロボット応用のモデル地域にする考えだ。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News