【12月9日 AFP】イスラエル軍は8日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で夜間に人質救出作戦を実施したが失敗し、兵士2人が重傷を負ったと明らかにした。イスラム組織ハマス(Hamas)は、この作戦で人質1人がイスラエル軍に殺害されたと主張している。

 イスラエル軍は作戦について、「人質の拉致・拘束に関わった多数のテロリストを殺害した」とする一方、「人質は救出できなかった」と説明した。

 これに先立ちハマスは、「イスラエルによる同国人の人質解放作戦を阻止することに成功した」と発表していた。

 ハマスは英語での声明で同組織の軍事部門、イザディン・アルカッサム(Ezzedine al-Qassam Brigades、カッサム旅団)に言及し、「カッサム旅団とイスラエル軍特殊部隊の間で激しい銃撃戦となり、大勢の兵士が負傷。イスラエル人人質が殺害されたと報告された」と述べた。

 ハマスは、人質の遺体だと主張する映像を公開したが、AFPは独自に真偽を確認できていない。

 イスラエル軍はハマスの声明を肯定も否定もせず、「根も葉もないうわさを広め、ハマスによる心理的テロを助長しないよう」呼び掛けた。(c)AFP