中国での宅配便の「炭素排出削減の旅」を密着取材
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【12⽉14⽇ Peopleʼs Daily】中国の宅配業者は、グリーン物流への転換に力を入れている。具体的にどのような取り組みがあるのか。そこで「宅配便の旅」を取材してみた。
湖北省(Hubei)武漢市(Wuhan)内に住む女性のWさんは午前11時15分にECを利用して商品を注文した。阿里巴巴集団(アリババグループ、Alibaba Group)傘下の物流会社の菜鳥(Cainiao)が運営する約50キロ離れた華中地区最大の物流パークの江夏スマート物流パークでは注文書が生成された。
10階建ての倉庫内ではスマートクレーンが商品を次々に取り出して無人搬送車に乗せる。無人搬送車は仕分け台まで運ぶ。システムはすでに、各商品にとって最適な段ボール箱を指定していた。
かつては経験により箱を選んでいた。選んだ箱に商品が入りきらないとやり直しで効率が下がるので、大きめの箱を選ぶ傾向があった。そのために無駄が発生していた。新たなシステムは使う箱を指定して梱包の仕方や緩衝材の入れ方も示すので、極めて合理的に作業できる。Wさんが注文した商品は、午前11時半に小包として出庫した。
総合的な取り組みにより、荷物1個当たりで65グラムの炭素削減が実現した計算という。
段ボール箱はベルトコンベヤーに乗って自動仕分けラインに飛び込んでいく。仕分け作業を自動化したことで、人員が70%削減されたと同時に消費電力は多くなった。しかし倉庫建物の屋上全体の3分の2に相当する5万平方メートル以上に太陽光発電パネルを設置したことで、余剰電力を電力網に供給するまでになった。
年間発電量は計約410万キロワット時で、2500トン近くの二酸化炭素排出を削減している。荷物1個当たりで約40グラムの削減だ。
仕分けが完了したのは午後0時57分だった。荷物を積んだトラックは次のステーションに向かった。トラックは2022年初頭に、新エネルギー車に切り替えられた。月平均走行距離は4500キロで、エンジン車の燃料代よりも約5割が節約された。
エンジン車を新エネ車に替えることで、二酸化炭素排出量を約20%削減できる。荷物1個当たりでは約70グラムの計算だ。
「ピンポーン」――。荷物は午後5時45分にWさんの元に届けられた。
Wさんはその後、宅配用段ボール箱をいくつか持って宅配ステーションに行った。そして回収金0.5元(約10円)を受け取った。Wさんは「不要物を処分して公益にも貢献できて一石二鳥です」と言った。
消費者のグリーンリサイクルへの参加を奨励することで、段ボール回収量は大幅に向上した。回収された宅配便の包装の半分近くが再び宅配便配達に使われる。最終的にはノートに生まれ変わり各地の子どもに贈られる。古い宅配段ボール1個を回収することで、平均で炭素排出を約37グラム削減できる。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News