【12月2日 AFP】アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ(Dubai)で開催されている国連(UN)気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)で2日、2050年までに世界全体の原子力発電の設備容量を2020年の3倍にする宣言に日米など20か国以上が参加した。

 同宣言は、温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を達成するには原子力が「重要な役割」を果たすとしている。

 化石燃料よりもクリーンな代替エネルギーとして原子力を利用することについては議論を呼び、環境団体は安全性や放射性廃棄物の処理に懸念を示している。

 ジョン・ケリー(John Kerry)米大統領特使(気候変動問題担当)は、「われわれは、原子力が他のすべてのエネルギー源に完全に取って代わると主張しているわけではない」「しかし、科学と現実、エビデンスは、原子力なしでは2050年までに温室効果ガスの排出量を正味ゼロにするのは不可能だと示している」と主張。

「(原子力の利用は)科学的な現実にすぎない。政治もイデオロギーも関係ない」と訴えた。

 宣言に賛同したのは日米の他、英国、ブルガリア、カナダ、チェコ、フィンランド、フランス、ガーナ、ハンガリー、韓国、モルドバ、モンゴル、モロッコ、オランダ、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スウェーデン、ウクライナ、UAE。(c)AFP