【12月2日 AFP】ロシアのアパレルブランドが今週ファッションショーを開き、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領にオマージュをささげ、米ポップアートの巨匠アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)風にプーチン氏の顔をあしらったセーターなどを披露した。

 11月30日夜にプーチン氏の故郷サンクトペテルブルク(St. Petersburg)で開催されたファッションショーでは、愛国者を自称するアーティストのアレクセイ・セルギエンコ(Alexey Sergienko)氏が絵画コレクション「大統領は心優しき人」を基にデザインした作品を紹介。多くは、セレブや日用品を画題にしたウォーホルの作風をほうふつとさせる作品で、プーチン氏をモチーフにしたジャケットやTシャツ、スカーフなどを着用したモデルがランウェイに登場した。

 セルギエンコ氏はAFPの取材に対し、「(プーチン氏が大統領選で)再選された時は感動した」と語り、プーチン氏の顔と星と王冠の柄が格子状に並べられている作品の前で、「王冠は過去と、大統領選で何度でも再選され続けるのは当然だという事実を表している」「この絵は、プーチン大統領の統治は永遠に続くというメッセージを込めて描いた」と説明した。

 ロシアがウクライナを侵攻して以来、ロシアではプーチン氏個人を崇拝する風潮が高まっており、プーチン氏やウクライナ侵攻への支持率向上を狙う大統領府の企図は、音楽や芸術を含め、生活のほぼあらゆる面に及んでいる。

 政府は1日、世界的に有名なボリショイ劇場(Bolshoi Theatre)の総支配人に、プーチン氏への支持を表明して物議を醸した著名な指揮者ワレリー・ゲルギエフ(Valery Gergiev)氏を任命した。国外の音楽家は非難の声を上げている。(c)AFP