だまされネット詐欺加担、目標額未達成なら臓器摘出も ミャンマー
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【12月1日 AFP】詐欺組織にだまされ、ミャンマーで拘束され、強制的に働かされている中国やベトナムなどの市民が、目標額を達成できない場合、売買目的で臓器を摘出されていることが分かった。ベトナムを拠点とする慈善団体が30日、明らかにした。
国連(UN)の人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、ミャンマーでは少なくとも12万人がこうした組織の施設に拘束され、出身国の市民を標的にしたオンライン投資詐欺への加担を強いられている。
人身売買被害者の救出を行っているベトナムの慈善団体「ブルードラゴン(Blue Dragon)」は、詐欺組織は目標金額を設定しており、被拘束者がこれを達成できない場合には体罰が与えられるが、最近では臓器摘出が行われることもあると指摘する。
ブルードラゴンの創立者マイケル・ブロソウスキー(Michael Brosowski)氏は、詐欺組織は被害者が「十分働いていなければ、腎臓などの臓器を摘出する」と語った。
8月には38歳のベトナム人男性が、ブルードラゴンによりミャンマーから救出された。この男性は腎臓が摘出されていた。
ブルードラゴンのリサーチ部門トップは「ミャンマーの被害者の多くはこうした形で複合的に搾取されている」と話した。
ベトナム外務省は、ベトナム人約700人がミャンマーで拘束されており、救出を試みているとしている。
カンボジアにも同様の施設があり、約10万人が拘束されているとみられる。
ブルードラゴンは、こうした施設は太平洋諸国にも広がりつつあると指摘した。(c)AFP