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【11月30日 KOREA WAVE】死亡した父親と事実婚の関係だとし、遺族年金の受け取りを求める女性が現れ、困っている―――。韓国YTNラジオの番組で最近、こうした悩みを抱えるA氏の声が伝えられた。

中学生の時、親の離婚を経験したというA氏は、母親と一緒に暮らしたが、父親との関係も維持していた。A氏の父親は先日、持病のため死亡した。ところが、A氏は葬儀で突然、女性B氏に出会い、とんでもない話を聞くことになる。

B氏は、A氏の父親と婚姻届は出していないが、10年間夫婦のように一緒に暮らしていたと主張した。父親が末期がんと診断され、病院に入院していたころも看病しており、保護者欄には自身の名前を配偶者として記載していたという。

またB氏は「私が事実婚の配偶者なので、父親の遺族年金は私が受けなければならない」と話した。しかし、父親は生前に再婚の話をしたことは一切なかった。親戚もB氏を初めて見たという。A氏の祖母はB氏を「看病人」だと認識していたそうだ。

A氏はいったん、遺族年金をB氏が受け取るという話を断ったが、しばらくしてB氏は事実婚関係の確認を求める訴訟を提起した。

番組に出演していた弁護士は次のように解説した。

「家族関係証明書上の配偶者がいなければ、遺族年金は、婚姻関係存在確認判決によって認められた相手に支給される。それゆえ、B氏はこの訴訟を提起したのだろう。ただ、単なる同居や断続的な関係を結んでいるというだけでは事実婚とはみなされない。今回のケースでは、父親の関係するさまざまな節目に配偶者としてこの女性が関与したようには見えない」

つまり法的な婚姻に準ずる保護を受けるには条件が不足しているとした。

また弁護士は「父親とB氏の間で消費された生活費の明細があるかなどについて確認する必要がある。そうした普段の明細や、父親の入院当時の治療費や葬儀費用などの支払い明細などがなければ、夫婦と主張するのは難しい」との見方を示した。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News