【11月27日 AFP】サッカー元イングランド代表監督で、イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)やスペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)などを指揮したテリー・ベナブルズ(Terry Venables)氏が26日、死去した。80歳だった。

 ベナブルズ氏は地元開催の1996年欧州選手権(UEFA Euro)でイングランド代表を4強に導き、同国史上最も人気の高い監督の一人だった。

 86年にバルセロナ、89年にはトッテナムでベナブルズ氏に引き抜かれた元イングランド代表のギャリー・リネカー(Gary Lineker)氏は「最高で最も革新的な監督だった。彼のためにプレーできたことは光栄で、喜びだった」と惜しみ、「単に偉大な監督という以上に、活力にあふれ、魅力的で、ユーモアのある人であり、友人だった」と悼んだ。

 トッテナムは同日行われたアストン・ビラ(Aston Villa)戦のキックオフ前に1分間の拍手を送ってベナブルズを追悼し、両チームの選手は黒の腕章を着けてプレーした。

 バルセロナ時代には85年にチームを11年ぶりのリーグ優勝に導くと、翌シーズンにはヨーロッパチャンピオンズカップ(European Cup)で準優勝。87年の解任後に就任したトッテナムでは、ポール・ガスコイン(Paul Gascoigne)らを擁して91年のFAカップ(FA Cup)を制した。

 選手としてはイングランド代表で2試合に出場。1960〜75年の現役キャリアでチェルシー(Chelsea)、クイーンズ・パーク・レンジャーズ(Queens Park RangersQPR)、トッテナムなどを渡り歩き、67年にはトッテナムでFAカップ優勝を経験した。(c)AFP