【11月26日 AFP】男子テニスの国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2023)は25日、スペイン・マラガ(Malaga)で準決勝が行われ、イタリアはヤニック・シナー(Jannik Sinner)の単複でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)を破る活躍でセルビアに2勝1敗で勝利し、決勝に進出した。

 イタリアはロレンツォ・ムゼッティ(Lorenzo Musetti)がミオミル・ケツマノビッチ(Miomir Kecmanovic)に7-6(9-7)、2-6、1-6で敗れ第1試合を落としたが、第2試合で世界ランキング4位のシナーが同1位のジョコビッチを6-2、2-6、7-5で撃破。最終戦のダブルスでは、シナーがロレンツォ・ソネゴ(Lorenzo Sonego)とのペアでジョコビッチ/ケツマノビッチ組を6-3、6-4で下し、勝利を決めた。

 シングルスでは3本のマッチポイントをしのいでジョコビッチを破り、キャリア最大ともいえる勝利を挙げたシナーは「あの状況での対応に関しては誇りに思うしかない」と喜び、オーストラリアとの決勝へ向けて「あしたは大きなチャンス。自分たちも分かっているが、できるだけリラックスして頭の中では笑顔を保ちたい」と語った。

 一方のジョコビッチは、四大大会(グランドスラム)3勝を含む今季ツアー7勝を記録し、さらに前週の最終戦ATPファイナルズ(ATP Finals 2023)も制して乗りに乗っていたが、母国を2013年以来となる決勝に導くことはできなかった。

 シナーとはATPファイナルズでも2度対戦し、グループステージでは敗れながらも決勝でリベンジしてタイトルをつかんでいたが、この日は単複で連敗。2011年にファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)に敗れたのを最後に続いていたデビスカップでのシングルス連勝も21でストップした。

 試合後には「彼(シナー)は試合を通してほどんどミスをしなかった。あのようなパフォーマンスに対しては、おめでとうと言ってたたえるしかない」と脱帽し、イタリアの決勝進出を称賛。シナーのサービスで迎えた最終セット5-4の場面で3本のマッチポイントを生かせず、そこからひっくり返されたことにも触れ「個人的には非常に残念。マッチポイントが3本あって勝利まであとわずかだった。自分の責任だ」と悔やんだ。(c)AFP/Rik Sharma