ネズミ大量発生で住民悲鳴 豪北部沿岸
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【11月23日 AFP】オーストラリア北部沿岸の町に、大量発生したネズミが押し寄せ、住民が悲鳴を上げている。浜辺にはネズミの死骸が打ち上げられ、異臭を放っているという。
大量発生したのは、豪原産のケナガクマネズミ。餌を求めて数百キロの距離を移動し、徐々に海に近づいていた。
そして今、ネズミたちはクイーンズランド(Queensland)州沿岸部の町カルンバ(Karumba)とノーマントン(Normanton)に到達した。
ノーマントン在住でレンタカー業を営むデレク・ロードさん(49)はAFPに「あいつらは日中に出てくるほど大胆だ」と話した。
「レンタル用の車が文字通り一晩で壊された。エンジンルームの配線が全部駄目になった」
さらに、ペットのカモの小屋にネズミが入り込み、卵を食べられたと話した。
「昨夜はカモが騒ぐから、猫か何かが小屋に入り込んだのかと思って見に行った」「すると、大量のネズミが小屋の中でカモを追いかけ回していた」という。
「やつらはとんでもなく大胆なんだ」
釣り人の間で人気のカルンバ(Karumba)で釣船のレンタル業を営むジェマ・プロバートさんはAFPに、毎朝浜辺におぼれて死んだネズミの死骸が打ち上げられていると話した。
「先週は浜辺がネズミだらけで、生きているのもいれば死んでいるのもいた」
浜辺は今、「少し臭う」ため、いてもあまり気分が良い場所ではないという。
プロバートさんによると、自治体が毎朝打ち上げられた死骸を回収している。
オーストラリアの内陸部ではここ数年干ばつが続いているが、まとまった雨が降ると作物の育成が加速する。これにより、バッタやネズミなどの害虫・害獣の繁殖が活発になる。
クイーンズランド州では今後も雨が続くとみられており、ネズミもさらに増える恐れがある。(c)AFP