釜山港で積まれるコンテナ(c)news1
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【11月23日 KOREA WAVE】韓国の海運市場環境が来年、業界「破産ラッシュ」が続いた2015~2016年より悪化するという展望が出ている。需要は減少するのに供給過剰が続き、結局、サービス質の下落につながりかねないという懸念だ。

グローバルコンテナ運賃指標である上海発コンテナ運賃指数(SCFI)は17日、前週より2.94%下がった999.92を記録した。2週間連続で下がり、4週間ぶりに再び1000ポイント台に落ち込んだ。SCFI1000は海運業界の損益分岐点だ。繁忙期の中国国慶節を控えた9月最後の週には800台まで落ちた。そうするうちに10月末に7週間ぶりに1000台に復帰したが、1カ月ほど経って再び1000台が崩壊したわけだ。

SCFIが今年に入って1000台を行き来しながら海運業界の実績も縮小したが、業界では来年には業況がさらに悪化すると見ている。供給は急速に拡大する中で需要は鈍化が予想されるためだ。MONEYTODAYが入手した国内物流会社の「2024年海運市況展望」報告書によると、2024年のグローバル船舶新規供給量は179万TEU(1TEUは20フィートコンテナ1個分)で、前年より6.5%増加する展望だ。

来年2~3四半期だけで139万TEUが引き渡される中、大型船舶が新規引き渡し船舶全体の47%に達するなど供給が大きく増える。このため、遠洋航路の場合、5年前に比べて北欧は8%、米国は15%と大型化される。物流業界関係者は「北米・南米・中東・インド・アフリカなど路線で船舶規模が大きくなり全圏域で供給が拡大するだろう」と説明した。

ただ、供給拡大による打撃が、予想より大きくない可能性もあるという見通しも。2015~2016年の「破産ラッシュ」で船会社数が大幅に減り、供給を調節できる能力も強化されたためだ。実際、今年2~3四半期の船会社が臨時欠航などの方法で供給を調節したため、運賃の下落幅が予想より抑えられたという説明だ。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News