デモでユダヤ人死亡、大学教授を過失致死で起訴 米
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【11月17日 AFP】米カリフォルニア州の大学教授が16日、親パレスチナ派のデモに参加していた際にユダヤ人男性と口論になり死亡させたとして、過失致死罪で起訴された。
同州ベンチュラ(Ventura)郡保安官事務所や検察によると、暴行罪と過失致死罪で起訴されたのは、ロエイ・アルナジ被告(50)。米メディアによると、ベンチュラ・コミュニティー・カレッジ(Ventura Community College)のコンピューター・サイエンスの教授だという。
警察によると、アルナジ被告は今月5日、同郡サウザンドオークス(Thousand Oaks)で行われたデモに参加。親パレスチナ派と親イスラエル派のデモ隊が衝突した際、ユダヤ人のポール・ケスラー(69)さんと口論となった。
ケスラーさんは後ろに倒れて頭を地面に打ちつけ、病院へ搬送されたが翌日死亡した。
ソーシャルメディアには、ケスラーさんが頭を抱えて横たわっているように見える映像が残っていた。郡検視局によると、顔の左側にも致命傷ではない傷を負っていた。
事件後、アルナジ被告は拘束され、家宅捜索を受けたが証拠不十分でいったん釈放されていた。
当局は、アルナジ被告はケスラーさんが倒れた際に緊急通報した中の一人で、捜査には協力的だとしている。保安官事務所も検察当局も、刑事責任を問うことになった新たな証拠がどのようなものかについては明らかにしていない。
先月7日にパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)がイスラエルを奇襲し、イスラエルがガザ地区への報復攻撃を開始して以降、イスラエルに次いで世界最大のユダヤ人人口を抱える米国では、親イスラエル派と親パレスチナ派間の緊張が高まっている。
10月上旬にはシカゴ近郊で、71歳の男に6歳のイスラム教徒の少年が刺される事件が起きている。(c)AFP