【11月16日 CGTN Japanese】現地時間11月15日、習近平国家主席は米サンフランシスコのファイロリでバイデン大統領と首脳会談を行いました。両首脳は中米関係の戦略性、全体性、方向性に関わる問題および世界の平和と発展に関わる重要な問題について、率直かつ踏み込んだ意見交換を行いました。

 中米関係について習主席は、「中国は米国を追い越したり、取って代わったりすることを計画していない。米国もまた、中国を締め付けたり抑制したりする考えを持つべきではない。相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンは50年来の中米関係のプロセスから抽出された経験であると同時に、歴史上の大国の衝突がもたらした啓示であり、中米が共に努力する方向性であるべきだ。双方が相互尊重、平和共存、協力・ウィンウィンさえ堅持すれば、意見の相違を乗り越え、二つの大国が正しく付き合う道を見つけることができる。昨年、バリ島での会談で、米国側は中国の体制変更を求めず、『新冷戦』を求めず、同盟関係の強化による中国への反対を求めず、『台湾独立』を支持せず、中国と衝突するつもりはないと表明した。今回のサンフランシスコ会合で、中米は新たなビジョンを持ち、中米関係の5本の柱を築くために共に努力すべきだ」と提案しました。

 習主席が「5本の柱」として提案した内容は、以下の五つです。

 第一に、正しい認識を共に確立すること。中国は常に安定した健全で持続可能な中米関係の構築に尽力している。同時に、中国には守らなければならない利益、守らなければならない原則、守らなければならない一線がある。両国がパートナーとなり、互いに尊重し合い、平和的に共存することを希望する。

 第二に、意見の相違を共に効果的に管理・コントロールすること。食い違いを両国の間に横たわる溝にするのではなく、歩み寄る橋をかける方法を考えなければならない。双方は互いに相手の原則的な一線を理解し、無茶をせず、事件を作らず、境界を超えず、意思疎通や対話、協議をより多く行い、意見の相違やアクシデントには冷静に対処しなければならない。

 第三に、互恵協力を共に推進すること。中米には経済と貿易、農業などの伝統的な分野だけでなく、気候変動やAI(人工知能)などの新興分野も含め、多くの分野で広範な共通利益が存在している。双方は外交、経済、金融、ビジネス、農業などの分野で交流のメカニズムをしっかりと回復し、またはメカニズムを確立して、麻薬取り締まり、司法・法執行、AI、科学技術などの分野で協力を展開しなければならない。

 第四に、大国としての責任を共に担うこと。人類社会が直面するトラブルの解決には大国の協力が欠かせない。中米は模範となり、国際・地域問題での協調と協力を強化し、より多くの公共財を世界に提供すべきだ。双方が提起したイニシアチブは互いに開放的でなければならず、また、協調したり接続したりして、力を合わせていくことができる。

 第五に、人的・文化的交流を共に促進すること。両国の直行便を増やし、観光協力を促進し、地方往来を拡大し、教育分野の協力を強化し、両国の人々の往来と意思疎通を奨励・支援しなければならない。(c)CGTN Japanese/AFPBB News