【11月13日 AFP】英国で12日、難病を患い、末期状態にある生後8か月の女児の生命維持管理装置が取り外された。慈善団体が明らかにした。両親は治療のためにイタリアへの移送を求めて裁判で争っていたが、裁判所は訴えを退けていた。

 2月24日に誕生したインディ・グレゴリー(Indi Gregory)ちゃんは、細胞内でエネルギーを生成できない難病「ミトコンドリア病」を患っている。国営の国民保健サービス(NHS)は治療法がないとし、医師らは生命維持管理装置を外すべきだとしていた。

 両親は、教皇庁(バチカン)が所有する小児病院への移送を希望。イタリア政府はインディちゃんに国籍を付与していたが、英国の裁判所は、イタリアへの移送はインディちゃんにとって最大の利益とはならないとし、認めない判決を下した。

 インディちゃんは11日夜、病院から救急車でホスピス(末期患者の緩和ケア用施設)に搬送された。

 慈善団体の「クリスチャン・コンサーン(Christian Concern)」は、父親のディーン(Dean Gregory)さんの話として、生命維持装置が外されたインディちゃんは夜間に一時呼吸が止まったが「懸命に闘っている」と伝えている。(c)AFP