【11月12日 AFP】中国で11日まで行われた大規模オンライン通販セール「独身の日(Singles Day)」は、中国経済の減速などを背景に昨年の水準には届かないとみられている。

 米コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニー(Bain & Company)の最近の集計によれば、昨年の総売上高は1兆1000億元(約22兆9000億円)に達した。

 しかし、ベインの消費者調査では、今年は回答者の77%が例年を上回る支出は計画していないと答えた。

 大学を卒業したばかりの女性(23)はAFPに対し、「最近は誰もあまりお金を使わない。物を大量に買いたいという欲望をそれほど持っていない」と語った。友人もセールは「日用品」の購入に充てているという。

 セール期間中に値下げするため、あらかじめ値段を引き上げていたサイトの存在も指摘されている。

 ある男性(21)は「(セール中の)価格はほかの日と大差ない」とし、「何も買わなかった」と話した。

 別のコンサルタント会社VO2アジア・パシフィック(VO2 Asia Pacific)の共同創設者、ビンセント・マリオン氏は、今年の総売上高も1兆元を超えるだろうとしながら、「消費者は現在、貯蓄を選好しており、売り上げは伸び悩んでいる。消費者は学習し、支出により慎重になっている」と分析した。(c)AFP