【11月10日 AFP】フランス外務省は9日、首都パリ市内の建物数十軒に「ダビデの星(Star of David)」が落書きされた問題で、ロシアが落書きの写真をインターネット上で拡散させ、内政に干渉したと非難した。

 同省は声明で、ロシアのネットワーク「RRN/ドッペルゲンガー(RRN/Doppelganger)」が「国際的危機を悪用し、フランスおよび欧州に混乱の種をまき、公の議論に緊張を生み出す」狙いで、「ロシアの新たなデジタル干渉作戦」を遂行していると主張した。

 RRN/ドッペルゲンガーはこれまでにも、フランスを標的にした偽情報キャンペーンを行ってきたとされる。

 問題をめぐっては、モルドバ人2人が先週逮捕され、第三者の指示で落書きに及んだと供述。これを受け、予審判事が行為の意図を調査することになっている。

 こうした動きから、フランス当局がロシアを念頭に調査を進めているとの臆測が広がっていた。

 ロシア外務省のマリア・ザハロワ(Maria Zakharova)報道官は9日の会見で、こうした非難は「ばかげた完全なナンセンスで、ただただ見苦しい」と反発。「フランスにおける反ユダヤ主義の拡大は国内に起因する問題ではないと見せ掛けようとする、フランス当局、もしくはその特殊部門によるもくろみだ」と批判した。(c)AFP