【11⽉13⽇ Peopleʼs Daily】習近平(Xi Jinping)国家主席は第3回「一帯一路(Belt and Road)」国際協力サミットフォーラム開幕式で行った基調講演で、「グローバル人工知能(AI)ガバナンス・イニシアチブ」を発表した。AIの管理分野で世界をリードする中国の力強い声だ。

 AIは人類に巨大な利益をもたらす一方で、多くの危険性を伴う。国際社会はAI技術が引き起こす法律、倫理、人道レベルの問題や、国際政治、経済、軍事、社会などにもたらす複雑で深い影響に強い関心を寄せている。AIは長所を伸ばし短所を回避せねばならない。そのために、各国が協調して最低ラインを早急に定めねばならない。

 中国は責任ある大国として、AIの管理を極めて重視している。中国はAIの発展と安全の両立を堅持し、法律、倫理、道徳および社会問題の研究を絶えず進め、慎重かつ包容的で最低ラインを守るという原則に基づき、関連法と制度体系を確立しつつある。

「グローバルAIガバナンス・イニシアチブ」はAIの発展、安全、管理についての中国の道筋と方策を系統的に明示し、「人を根本に据え知を善に向ける」を提唱し、平等互恵や人類尊重の理念を発揚し、イデオロギーによる線引きや排他的集団の構築、悪意に基づく他国のAI発展の妨げに反対し、「スマートギャップ」を埋めて各国に恩恵をもたらすことを求め、AIが人類文明の進歩に役立つよう努力することを呼び掛けるものだ。

 同イニシアチブは安全の制御可能性、プライバシーの保護、公平性、無差別性を強調し、協同管理などの具体的な目標と措置を打ち出した。技術発展のニーズに合致するだけでなく、潜在的なリスクを速やかに解消することにも役立ち、AIが真に世界の発展を助け、人びとに素晴らしい生活をもたらすことを後押しするものだ。

 発展途上国についての内容も重要だ。すなわち、発展途上国の発言権を強化し、AIの発展の権利平等、機会平等、ルール平等を確保し、発展途上国への国際協力を呼び掛け、各国の事情の差異を十分に尊重した上で、幅広い共通認識を持つグローバルAI管理の枠組みと標準規範を形成することを主張した。

 この提案はAIの発展と管理の問題についての建設的な解決構想を提供し、国際的な討論と規則の制定に手引きを提供するものであり、中国の人類運命共同体の理念を実践し、グローバル発展イニシアチブ、グローバル安全保障イニシアチブ、グローバル文明イニシアチブを実現するためのもう一つの行動だ。一部の西側国家が「スマートギャップを作る」ことを念頭に置いていることと比較すると、中国の提案は中国の経験を反映して世界を考え、公正無私の大国としての度量を示している。

 現在の世界はAI管理の重要な岐路に立っている。中国の提案は各方面の対話と協力の増進、共通認識の凝集を力強く推進し、開放・公正・効果的な管理メカニズムを共同で構築し、AIが全人類に幸福をもたらすことを促進するものだ。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News