【11⽉10⽇ Peopleʼs Daily】中国人民対外友好協会と米カリフォルニア・中国気侯変化研究院が共催した中米長城気候対話会が10月26日、北京市郊外の雁栖湖畔で開催された。

 中国政府・生態環境部の黄潤秋(Huang Runqiu)部長は「中国式現代化は人と自然が調和し共生する現代化だ。中国は気候変動対策を一貫して非常に重視している」と述べた。中国では気候変動への対応が大いに推進され、例えば2022年の単位GDP当たりの炭素排出量は2005年比で51%以上減少した。黄部長はさらに、中米は地球環境の試練に共に対応し、世界の模範になるべきと強調した。

 中米の環境・気候協力は1980年代に始まった。両国首脳は前後3回にわたって気候変動に関する共同声明を発表し、「パリ協定(Paris Agreement)」を成功させ、迅速かつ実効性ある政治的解決方法を提起するなどで歴史的な貢献をしてきた。中国の生態環境部と米カリフォルニア州は2022年に協力覚書を交わし、環境分野における政策対話を展開してきた。

 カリフォルニア州のギャビン・ニューサム(Gavin Newsom)知事は、「米中は世界1位と2位の経済大国であり、気候変動対策での責任は重大だ。米中が知恵と実践経験を共有し、グリーン分野の協力を深め、世界の気候変動への対応を共に後押しすることを希望する」と述べた。

 中国人民対外友好協会の楊万明(Yang Wanming)会長は、「中米が気候変動に対応し、グリーン発展を推進する面で地方の協力を強化することは、両国と世界の人々の幸せにつながり、さらに中米関係の健全で安定した発展にも役立つ」と述べた。

 同対話会では内モンゴル(Inner Mongolia Autonomous Region)、江蘇省(Jiangsu)、広東省(Guangdong)、海南省(Hainan)、四川省(Sichuan)などの責任者が相次いで、中国の地方のグリーン発展に向けた具体的な行動と成功経験を紹介し、カリフォルニア州との交流促進や気候変動対応の国際協力に注力したいと表明した。

 カリフォルニア州天然資源局のウェイド・クラウフォート(Wade Crowfoot)長官はビデオメッセージで、「カリフォルニア州はすでに持続可能な開発の達成に向けて大きな目標を定めており、その実現に努める」と述べた。例えばカリフォルニア州は2035年までに、自動車全てをクリーンエネルギー車にする計画だ。クラウフォート長官は、「米中は大気の質の改善などで学び合える」と述べた。

 カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)のデビッド・ホックシールド(David Hochschild)委員長は、「米中が太平洋の両端で享受する海風は、両地域の風力発電に尽きない動力を提供する。中国とクリーンエネルギーの発展の面でさらに緊密な協力を展開したい」と表明した。

 ニューサム知事は、「『米中はゼロサムゲーム』との見方は受け入れられない。米中にとって『切り離し』は選択肢でない。双方は意思疎通を強化し、手を携えて気候変動など世界の課題に取り組むべきだ」「中国は気候変動への対応で重要な役割を果たしている。この分野でカリフォルニア州は安定した、力強く、信頼できる中国のパートナーだ」と述べた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News