【11月4日 AFP】ウクライナのドミトロ・クレバ(Dmytro Kuleba)外相は3日、ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領がロシアによる侵攻を考慮しつつ来年大統領選を実施できるか「検討」していると明らかにした。

 大統領選は来春に予定されているが、ロシアの侵攻を受けて発令している戒厳令を厳密に解釈すれば、すべての選挙が中止となる。

 クレバ氏は会見で「世界広しと言えども、これほど大規模な侵攻を受けながら選挙の実施を検討している国は他にないと思う」「だが、われわれはこのページを閉じるつもりはない。ウクライナ大統領はさまざまな是非を検討している」と述べた。

 一方で、大勢のウクライナ国民が国外に避難するか、前線で兵士として戦っている現状を考えれば、選挙の実施は困難との見方を示した。

 また、投票所がロシア軍のミサイル攻撃や無人機攻撃の「格好のターゲット」にされる恐れもあるとも述べた。

 今年10月に予定されていた議会選も、ロシアによる侵攻の影響で中止された。

 大統領府顧問を務めていたオレクシー・アレストビッチ(Oleksiy Arestovych)氏は今週、反攻が遅いとゼレンスキー氏を批判し、大統領選に出馬する意向を表明した。(c)AFP