【11月2日 AFP】ラグビーW杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)を制した南アフリカ代表は2日、4日間にわたって行われる優勝パレードツアーをプレトリアから開始した。

 南アフリカは10月28日に行われた手に汗握る決勝で最大のライバルであるニュージーランドを12-11で破り、最多4度目の優勝を果たした。

 金メダルを首にかけた選手たちは、黄色のオープントップバスに乗って政府庁舎のユニオンビル(Union Buildings)に向かい、シリル・ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領と握手を交わした。

 ラマポーザ大統領は、分断の過去を持つ南アフリカを団結させたスプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)を称賛し、「土曜日(決勝)の夜、あなたたちは勝利のピッチを誇らしげに歩き、伝説になった」「国全体の精神を高揚させ、私たちを誇りで満たしてくれた。南アフリカの国民を団結させた」と述べ、優勝を祝して12月15日を祝日にすると宣言した。

 かつてはアパルトヘイト(人種隔離政策)の象徴として非難されたスプリングボクスだが、国民の心をつかんだチームを歓迎すべく多くの人々が道を埋め尽くした。代表メンバーは約90年も白人のみで構成され、黒人と混血の選手は別のリーグに隔離されていた過去がある。

 チームで初の黒人主将となったシヤ・コリシ(Siya Kolisi)はトロフィーを「南アフリカの人々」にささげるとすると、「外にいる皆さんと同じように、われわれも多様性に富んでいる。多様性がわれわれの強みであることを示したかっただけだ」とコメントした

 チームはこの後、ヨハネスブルクとソウェト(Soweto)を訪問し、3日にケープタウン、4日にダーバン(Durban)、5日にイーストロンドン(East London)を訪れることになっている。(c)AFP