ミャンマー国軍、中国国境の要衝失う 少数民族武装勢力との戦闘で
このニュースをシェア
【11月2日 AFP】ミャンマー軍事政権は1日、北部シャン(Shan)州での三つの少数民族武装勢力との戦闘で、中国国境の要衝の町の支配権を失ったと明らかにした。
シャン州では先月27日から戦闘が激化していた。同州は、中国の巨大経済圏構想「一帯一路(Belt and Road)」の一環で、10億ドル(約1500億円)規模の鉄道事業が計画されている。
タアン民族解放軍(TNLA)、アラカン軍(AA)、ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)の3勢力は、国軍の複数の拠点のほか、最大の貿易相手国である中国につながる主要道路を占拠したとしている。
軍事政権のゾーミントゥン(Zaw Min Tun)報道官は1日、中国・雲南(Yunnan)省と国境を接するチンシュエホー(Chinshwehaw)に「政府や行政・治安組織はもはや存在しない」との声明を出した。
6日間でシャン州の10か所で衝突が起きたという。死傷者の詳細は明らかにしていない。
一方、中国外務省の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は2日の定例記者会見で、中国は「すべての当事者に対し、即時停戦を要請する」と述べた。
国連(UN)は、戦闘により多数が避難しており、一部は中国に逃れているとしている。
中国はミャンマー軍事政権を支援しており、主な武器供給国となっている。また、2021年の国軍による実権掌握をクーデターと表現していない。(c)AFP