中国の工業経済は総体的に安定回復中
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【11⽉8⽇ Peopleʼs Daily】経済統計によると、中国では第1〜3四半期(1〜9月)の工業付加価値額が前年同期比4%増で、伸び率は今年上半期より0.2ポイント上昇した。工業経済は総体的に安定して回復しつつある。
工業情報化部の趙志国(Zhao Zhiguo)報道官によると、8月には工業企業の利益が前年同月比17.2%増で、売上高と利益はいずれもプラス成長に転じた。特に中小企業の成長が著しい。
第1〜3四半期には製造業の投資が増え続け、特にハイテク製造業では前年同期比11.3%増で、36か月連続で2桁の伸びを維持した。一方で、工業輸出の減少幅は縮小したという。
基幹分野である設備製造業の第1〜3四半期の付加価値は前年同期比6%増で、伸び率は工業全体を2ポイント上回った。特に9月は電気機械、化学、電子、自動車が工業全体の成長に6割近く寄与した。
新興分野も力強い。第1〜3四半期の電気自動車(EV)など新エネルギー車の生産台数は前年同期比33.7%増の631万3000台で、販売台数は同37.5%増の627万8000台だった。新エネルギー車の新車販売台数は自動車全体の29.8%を占めた。
新素材産業も第1〜3四半期の総生産額が2桁増を維持した。高温超伝導材料、ペロブスカイト太陽電池材料などで多くの新技術が登場した。
太陽光発電製品、航空宇宙機および設備分野が高度成長を実現し、造船業の各種指標は引き続き世界一だ。趙報道官は「中国は先端製造業の発展を強力に推進しており、第1〜3四半期にはハイテク製造業の投資の伸び率が製造業全体を5.1ポイント上回りました」と述べた。第1〜3四半期には太陽電池の生産量が前年同期比63.2%増で、充電スタンドでは34.2%増だったという。
デジタル技術の広範な使用が産業の生産モデルと生産形態に深い変化をもたらしつつある。インダストリアルインターネットなどの次世代情報技術は応用面での飛躍が加速しており、実体経済のデジタル化、ネットワーク化、スマート化のモデルチェンジとグレードアップに力を与えている。
人工知能(AI)の産業規模も拡大し続けている。企業数は4400社を超え、スマートチップ、開発フレームワーク、汎用大型モデルなどの革新的な成果が次々に出ている。計算力の規模は世界第2位になった。現在までに全国の「5G+インダストリアルインターネット」プロジェクトは7000件を超え、モバイルIoT端末は累計22億2000万機に達した。
工業情報化部運行モニタリング協調局の陶青(Tao Qing)局長は、「AIと製造業が深く融合し、実体経済のモデルチェンジとアップグレードによる質の向上と効率の向上を力強く後押ししています」と説明した。「ビッグモデルを代表とするAIの発展は、技術革新の速さや応用浸透の強さ、国際競争の激化などの特徴があり、製造業の生産モデルと経済形態を大きく変えつつ、産業に強大なエネルギーを付与している」という。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News