【11月1日 AFP】イスラエルとイスラム組織ハマス(Hamas)の戦闘が続く中、仏パリ市内および近郊でナチス・ドイツ(Nazi)がユダヤ人に着用させた「ダビデの星(Star of David)」の落書きが多数見つかったのを受け、検察は10月31日、ユダヤ人に対する脅迫に当たるとして捜査を開始した。

 エリザベット・ボルヌ(Elisabeth Borne)首相は「卑劣な行為」だと非難し、容疑者を必ず処罰すると明言した。

 AFP記者は31日、パリ南部の地区で一晩のうちに複数の建物の正面にダビデの星が新たに描き込まれているのを確認した。

 同様の星は先週末、パリ郊外のバンブ(Vanves)、フォントネオローズ(Fontenay-aux-Roses)、オーベルビリエ(Aubervilliers)などでも見つかった。サントゥアン(Saint-Ouen)に書かれた星の近くには「パレスチナは打ち勝つ」などのメッセージも書かれていた。

 フランス・ユダヤ人学生連合(Union of Jewish Students of France)のサミュエル・ルジョワイユー(Samuel Lejoyeux)代表はAFPに、「こうした印を付ける行為は、何百万人ものユダヤ人殺害につながった1930年代と第2次世界大戦(World War II)中の一連の行為を想起させる」「星を描き込んだ人物が(ユダヤ人に)恐怖を与えたかったのは明らかだ」と話した。(c)AFP