中国は各種の措置を講じて石窟寺院を保護
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【11⽉4⽇ Peopleʼs Daily】2021年の調査によれば、中国には石窟寺院が2155か所、摩崖像が3831か所ある。これらは輝かしい中華文明の集中的な体現であり、他の文明との交流と相互参照の歴史を証明するものだ。
専門家によると、中国は1980年代から2000年代初頭にかけて石窟寺院の保護を全面展開した。例えば敦煌市(Dunhuang)・莫高窟(ばっこうくつ、Mogao Caves)の場合、風砂対策、壁画の修復、浸透水による亀裂の修理、壁画のデジタル化などの総合的な保護作業が実施された。
中国では過去10年、石窟寺院の「病理メカニズム」の研究、探査技術、保護と補強技術、展示や利用の技術が急速に発展した。敦煌研究院の蘇伯民(Su Bomin)院長によると、莫高窟では本体の保護、崖体の補強、環境整備などのプロジェクトが次々に実施されてきた。これまでに累計で約7000平方メートル分の壁画修復が完了し、290の洞窟のデジタル化が終了した。また石窟監視・早期警戒システムが構築された。これらにより、莫高窟の保護は飛躍的に改善された。
科学技術の進歩はさらに、石窟寺院の展示の新しい方式を創出した。例えば莫高窟の「デジタル敦煌」や「バーチャル洞窟」、龍門石窟(Longmen Grottoes)の「万仏洞3次元デジタルVR体験」などは、先進的なデジタル技術とマルチメディア手段を利用してサービスの質とユーザーの体験を高めた。石窟寺院はより身近な「自宅に出向いてくれる」存在になった。
中国や英国、オーストラリア、イタリアなどの専門機関が石窟寺院の考古学的発掘と保護研究で有益な協力をしてきた。例えば大足石刻研究院はイタリア文化遺産保護機構と広範な交流を展開し、さらに「大足石刻舒成岩摩崖造像保護」などのプロジェクトも協力して展開し、長期的な保護と研究の実現に向け良好な基礎を築いた。
専門家は、「21世紀に入ってから、中国の文化財保護理念と国際的な理念が融合するようになりました。文化財の価値の科学的評価、緊急保護と予防保護の有機的な結合を重視するほか、遺産周辺の環境保護と整備なども重視しています。特に気象の要因が石窟に与える影響に注目しています」と述べた。深刻化する気候変動は文化財の損害や損壊のリスクを高めるだけでなく、文化財情報の減衰を加速させ、石窟寺院の保護に新たな課題を突き付けている。
石窟寺院の保護や利用は考古学や歴史などの人文科学、工学地質学、材料学、生物学などの自然科学に関連し、さまざまな科学技術手段を活用し、学際的体制での難関突破を重視せねばならない。
中国が石窟寺院の保護で得た経験は、海外の専門家から評価されている。パキスタンのカイバル・パクトゥンクワ州政府考古博物館局のアブドル・サマド(Abdul Samad)局長は、「中国の文化財保護活動は非常に慎重で専門的だ。特にデジタル資料の作成や活性化と利用、文化財本体の修復作業において、非常に印象的だ」と述べた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News