【10月31日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は30日、イスラム教徒が大半を占める南部ダゲスタン(Dagestan)共和国の空港で起きた反イスラエル派による暴動について、ウクライナと西側諸国が扇動したと非難した。米政府は「ばかげた話」だと一蹴している。

 29日夕方、イスラエルから到着した航空機を包囲しようとした群衆がマハチカラ(Makhachkala)空港の滑走路に乱入。逮捕者は80人以上に上っている。

 プーチン氏はテレビ中継された同国の安全保障会議で、「昨夜のマハチカラでの出来事は、ソーシャルネットワークを通じて扇動されたものだ。特に西側の特殊工作員やウクライナが関わっている」と主張した。

 さらに、ロシア社会の不安定化を図る「試み」が行われたとして、米国が中東の不安定化を招いていると非難。

「今、誰が死者を伴う混乱を計画し、誰が恩恵を得ているのか、私に言わせれば、答えは自明だ。世界の不安定化の主たる受益者は、米国とその衛星国の現支配層だ」と明言した。 これに対して米国務省のマシュー・ミラー(Matthew Miller)報道官は30日の会見で、「(ロシアが)ウクライナを非難しているのは知っている。ばかげた話だ」と一蹴。

「ロシア当局に対し、今回の暴力的な抗議行動を公式に非難し、関わった者の責任を追及して、ロシア国内のイスラエル人とユダヤ人の安全を確保するよう求める」と述べた。(c)AFP