【10月30日 AFP】ロシア大統領府は30日、イスラム教徒が大半を占める南部ダゲスタン(Dagestan)共和国の空港が前日、イスラエルに抗議する群衆の乱入で閉鎖されたことについて、「外からの干渉」により発生したとの見方を示した。

 ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は記者会見で、「きのうのマハチカラ(Makhachkala)空港での出来事は概して、外からの干渉の結果だ」と述べた。

 ロシア警察は30日、イスラエルから到着したユダヤ人の乗客を攻撃する目的で空港に侵入した60人を逮捕したと発表した。

 群衆は空港のドアや柵を破壊し、一部は滑走路にも侵入。多くはアラビア語で「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と唱えていた。

 ペスコフ氏は「パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で起きている恐怖の光景、子どもや高齢者の死がテレビ放送されている現状では、敵が問題を利用し、刺激しやすくなる」との考えを示した。ただし、「外からの干渉」の詳細には触れなかった。

 国営メディアは先に、ダゲスタン共和国の首長が、空港乱入の首謀者は「ウクライナ国内から調整を図ったわれわれの敵だ」と述べたと報じていた。

 ペスコフ氏によると、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は今回の事件を受け、 30日中に国防省や情報機関のトップらと「ロシアを分断するために中東の出来事を利用しようとする西側の試み」について協議する予定。(c)AFP