【10月25日 AFP】ロシア大統領府は24日、イスラム組織ハマス(Hamas)に人質として拉致されたロシア人の解放には成功しておらず、またその人数も把握していないと明らかにした。

 ロシアはイスラエルに加え、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するハマスとも関係を維持しており、ハマスが今月イスラエルを攻撃した際に200人以上を拉致して以降、人質解放に向けた外交努力を行っている。

 ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は記者会見で、ハマスの人質となっている自国民に関する質問を受け、「今のところ(解放には)成功していないが、今後も努力を続けていく」と答えた。現時点では、人質の帰還方法や時期などについて具体的な情報はないという。

 また拉致されているロシア人の数については、「概数を伝えるのは適切ではない。正確な人数は言えない」と述べた。

 ハマス側はここ数日で米国人2人、イスラエル人2人の計4人の女性の人質を解放した。

 ロシアのアナトリー・ビクトロフ(Anatoly Viktorov)駐イスラエル大使は先週国営メディアに、ロシアとイスラエルの二重国籍を持つ人質が少なくとも2人いると語っていた。

 イスラエル・パレスチナ紛争の長期的な解決策として、パレスチナ国家の樹立を繰り返し求めているロシアは、ハマスをテロリスト集団とは見なしていない。(c)AFP