たかがトウガラシ、されどトウガラシ…需要増が農民の増収にも貢献 中国
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【10⽉26⽇ Peopleʼs Daily】中国はトウガラシの生産大国であり、消費大国でもある。食品としてのトウガラシの特長には、生食、乾燥、ラー油やトウガラシ味噌など、利用方法が多岐にわたっていることがある。また辛み成分のカプサイシンは医療や食品工業その他の工業でも利用される。
世界ではここ数年、トウガラシの作付面積と生産量が増加している。中国のトウガラシ産業も、急速な発展段階に入った。国連食糧農業機関(FAO)によると、2021年には中国のトウガラシ栽培面積が全世界の36.72%を占めた。中国はトウガラシ生産で世界の5割近くを占める最大のトウガラシ生産国だ。
中国ではこのところ、激辛食文化が広まっている。中国全国の「激辛ファン」の人口は5億人を超えたとの統計もある。特に激辛文化の本場とされるのは江西省(Jiangxi)、貴州省(Guizhou)、湖南省(Hunan)、四川省(Sichuan)、重慶市(Chongqing)などだ。このことも、トウガラシの国内需要増を後押しする要因だ。
また、2022年の中国のトウガラシ輸出額は前年比11.6%増の17億ドルだった。輸出先のトップ3は米国、日本、スペインの順で、合計でトウガラシ輸出総額の41.1%を占めた。
内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)通遼市(Tongliao)開魯県(Khailu)のトウガラシ生産者である譚宝会(Tan Baohui)さんは、「今年はトウガラシが豊作です」と説明した。1ヘクタール当たりの収穫量は45トン以上の見込みという。販売価格も1キロ当たりで昨年より0.2元(約4円)値上がりしており、1ヘクタール当たり7万5000元(約154万円)余りの収益が出ているという。
地元当局の関係者によると、同県のトウガラシ栽培は60年以上の歴史がある。作付面積は中国全国の県レベル行政区で最大で、年間平均生産量は150万トンだ。トウガラシ関連産業の発展と拡大により、6万世帯がトウガラシ栽培に従事するようになり、5万人余りが関連産業で職を得た。
安徽省(Anhui)宿州市(Suzhou)蕭県(Xiao)のトウガラシ栽培農家は、主に種子販売で収入を得ている。トウガラシの種子は国内販売に加え、日韓や東南アジア諸国に輸出されている。蕭県農業農村局の関係者によると、県全体で良質なトウガラシの種子が年間35万キロ余り生産される。売上高は10億元(約205億円)近くに達し、6000世帯以上の農民が潤っている。
中国各地でトウガラシ関連産業の一層の発展を促す取り組みに力が入れられている。貴州省は、「エコ貴椒」などのブランドトウガラシを推進し、国家地理的表示保護製品の申請を支援していく。内モンゴル自治区は集約化育苗企業の発展を支持し、露地乾燥トウガラシの大規模化、機械化の発展を推進していく方針だ。湖南省はトウガラシの文化資源を統合し、トウガラシ文化観光のブランド力向上に努めている。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News