【10月25日 CNS】中国の若者たちの間でカラーストーンが人気だ。宝飾・ファッション業界に特化したプライベート・エクイティ投資会社・中宝協基金(GAC Captal)の市場調査によると、2023年上半期に中国のカラーストーンの価格は30パーセントから50パーセント上昇した。カラーストーンとは、サファイアやルビーなどの色彩を持った宝石のことだ。

 カラーストーン収集家の柯(Ke)さんは「2022年の初め、私はザンビアのエメラルド16個を手に入れるために約30万元(約615万円)を支払ったが、今では約65万元(約1332万円)に値上がりし、2年足らずで35万元(約717万円)も値上がりした」と語る。

 2022年初め、柯さんはホールロット卸売り(色の良いものと悪いもののセット売り)を通じてザンビア産エメラルドを手に入れた。平均重量は2カラット以上で、1カラットの平均単価は9000元(約18万4455円)以上だった。

 カラーストーンの特徴は、赤、オレンジ、黄、緑、シアン、青、紫といった天然の色を持つことだ。ルビー、サファイア、エメラルドなどのカラーストーンは、ダイヤモンドと並ぶ希少な宝石である。

 カラットの大きい宝石や比較的希少な宝石は、2023年前半に100~150パーセントも上昇したといわれる。ルビー、サファイアなどの平均カラット単価は約30パーセント上昇し、2万ドル(約299万円)から3万ドル(約449万円)の間となっている。

 宝石店主の宋(song)さんは、「近年、カラーストーンは若者に好まれており、90年代や00年代以降に生まれた若者は1000元(約2万495円)前後の比較的安価なカラーストーンを購入している。良い色のカラーストーンはステータスやアイデンティティーの象徴としても人気が高まっている」と話す。

 ある宝石鑑定士は、「カラーストーンの原産地は基本的に政情が不安定な地域に多く、その結果、生産量が少ない。品質の良い宝石の生産量はさらに少なく、今後、供給不足を深刻化させる恐れがある」と懸念する。(c)CNS/JCM/AFPBB News