【10月20日 AFP】男子テニス、木下グループジャパンオープン(Kinoshita Group Japan Open Tennis Championships 2023)は19日、シングルス2回戦が行われ、ワイルドカード(主催者推薦)で出場している世界ランキング215位の望月慎太郎(Shintaro Mochizuki)が0-6、6-4、7-6(7-2)で大会連覇を狙った第1シードのテイラー・フリッツ(Taylor Fritz、米国)から金星を挙げ、準々決勝に駒を進めた。

 試合は今季2勝を挙げている世界10位のフリッツが第1セットをわずか29分で先取し、そのまま8強入りを決めるかに思われたが、第2セット中盤に望月がサービスブレークに成功したところから流れが変わった。望月は最終第3セットも劣勢に立たされたが、そこから反撃してタイブレークに持ち込むと、先にリードを奪って最後はスマッシュで試合を決め、東京の観客を沸かせた。

 望月は今大会までツアーレベルでの勝利がなく、トップ10と初対戦となったこの日も「緊張」したというが、第2セットからはリラックスし、フリッツに「最後の2セットはトップ選手のレベル」でプレーしていたと言わしめた。

 敗れたフリッツは、望月が途中から「信じられない」プレーをしたと称賛。「彼のサーブが非常に良くて、常にラインに打ってきていた。自分としては攻撃するのが難しかった」と振り返り、「彼のプレーが良くなってからは、形をつくって攻撃する時間がほとんどなく、気持ちよくプレーすることもできなくなった」と語った。「もう少し自分も良いサーブが打てた気がするが、それ以外はほとんどどうしようもなかったと思う」

 望月は準々決勝でアレクセイ・ポピリン(Alexei Popyrin、オーストラリア)と対戦する。ポピリンはクリスティアン・ガリン(Cristian Garin、チリ)を4-6、7-6(7-3)、6-2で下した。

 今大会ではフリッツの他にキャスパー・ルード(Casper Ruud、ノルウェー)とアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)も敗退しており、これで上位3シードが全員姿を消したことになった。

 その他の試合では、第4シードのアレックス・デミノー(Alex De Minaur、オーストラリア)がディエゴ・シュワルツマン(Diego Schwartzman、アルゼンチン)に6-0、7-5、アスラン・カラツェフ(Aslan Karatsev)が張之臻(Zhang Zhizhen、ジャン・ジジェン、中国)に6-3、6-4でそれぞれ勝利し、8強入りを果たした。(c)AFP/Andrew MCKIRDY