【10月19日 CGTN Japanese】中国の南京大学太陽科学データセンターはこのほど、太陽探査衛星「羲和号」の探査開始後2年間の観測データの一部を発表しました。

 中国神話に登場する太陽にまつわる神にちなんで名付けられた「羲和号」は中国初の太陽探査衛星として、2021年10月14日に打ち上げられました。この2年余りにわたって、「羲和号」によって400テラバイトを超える質の高い科学データが得られ、一連の独創的な科学研究成果が生まれました。

 また、中国太陽探査プロジェクトの第2弾として、「羲和2号」の打ち上げは2026年に予定しています。今後は、太陽の活動領域の磁場の起源と進化を踏み込んで探査し、太陽フレアの3次元構造と物理メカニズムを解明し、太陽フレアの伝搬法則と対地球応答を研究する他、宇宙天気に対するタイムリーな警報と正確な予報の実現のための重要なデータと技術的な基礎を提供することを目指しています。

 現在、中国は「羲和2号」のラグランジュポイントL5太陽探査プロジェクトに関する論証を進めています。同ポイントは地球から約1億5000万キロ離れており、現時点では国際的な探査上の空白地帯になっています。同地域での探査と地球近傍天体の観測を結び付けることで、太陽の活動現象を3次元的に再現することが可能になり、太陽フレアの物理的メカニズムを解明するための重要な情報が提供されます。さらに、地球に向かう太陽活動を4~5日前に観測できることで、地球に向かう太陽フレアをリアルタイムで追跡し、宇宙天気予報に革命的な進展をもたらします。(c)CGTN Japanese/AFPBB News