【10月19日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は18日、イスラエル中部テルアビブで記者会見し、イスラム組織ハマス(Hamas)と対峙(たいじ)するイスラエルの自衛権を擁護する姿勢を明確にする一方、「怒りに任せた」行動に走らないよう自制も促した。パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)の病院爆発については、「ガザのテロ組織によるロケット弾の誤射によるもの」との見方を改めて示した。

 バイデン氏は、ハマスの越境攻撃を受けたイスラエルには自衛権があると強調した。ただ、「強い憤り」を持つのは理解できるとしながら、「怒りに任せてはならない」とも指摘。「9.11(2001年9月11日の米同時多発攻撃)後、米国は怒りに燃えた。正義を求めたが、過ちも犯した」と話した。

 病院爆発に関して、イスラエルはガザのイスラム組織イスラム聖戦(Islamic Jihad)に責任があると主張。バイデン氏も、「きょうまでの情報によればガザのテロ集団によるロケット弾の誤射が原因のようだ」と語った。

 バイデン氏は一方、ウクライナへの1000億ドル(約15兆円)の包括支援予算に、イスラエルと、ガザおよびヨルダン川西岸(West Bank)のパレスチナ人に対する「前例のない」支援を盛り込む考えを明らかにした。(c)AFP/Tim Witcher and Adel Zaanoun in Gaza Strip