イラン、児童への外国語教育禁止
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【10月18日 AFP】イランは、幼稚園や小学校で英語やアラビア語を含むすべての外国語を教えることを禁止した。国営イラン通信が17日、報じた。イランで唯一の公用語はペルシャ語だが、アラビア語の影響を強く受けており、フランス語や英語の借用語もある。
マスード・テヘラニファルジャド(Massoud Tehrani-Farjad)教育相は、「幼稚園、保育園、小学校での外国語教育を禁止する」と発表。「イラン人としてのアイデンティティーは、この年齢で形成されるためだ」と説明している。
イランはすでに2018年から小学校での英語教育を禁止しているが、中学校以降の英語教育は認めている。
テヘラニファルジャド氏は今回の禁止対象となる外国語について、「英語だけではなく、アラビア語を含む他の言語も含まれる」と強調している。
昨年6月、教育省は「英語の独占状態をなくす」ため、全国の学校で「フランス語を試験的に教える」計画を実施する考えを示した。
今年9月、政府は、イラン国籍または二重国籍の子どもがインターナショナルスクールに通うことを禁じ、イラン国籍の子どもに対しては国が定めた教育課程に従うことを義務付けた。この決定により、首都テヘランにあるフランスやドイツなどの学校を含む一部のインターナショナルスクールでは生徒数が急減した。(c)AFP