【10月15日 AFP】イスラエル軍が期限までは安全だとした「避難経路」で、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)南部へと避難していた住民が空爆で殺害されたと、イスラム組織ハマス(Hamas)と目撃者が14日、述べた。

 イスラエル軍は13日に発表した声明で、ガザ住民に対し「身の安全のため」地区中心部のガザ渓谷(Wadi Gaza)南部への退避を呼び掛けた。

 声明では、13日午後8時(日本時間14日午前2時)までは、安全な「避難経路」に対する攻撃はないとされていた。

 だがハマスは午後8時前の時点で、南部へと退避していた数人が殺害されたと主張。また14日には、目撃者がAFPに対し、「複数の家族を乗せたトラックがガザ渓谷近くで爆撃を受けた」と述べた。

 AFPでは、ハマスと目撃者の主張について、イスラエル軍の攻撃によるものであることを確認できていない。

 ハマス保健当局などによると、13日午後に少なくとも3か所で、南部に退避中の民間人数十名が犠牲となった。

 AFPはイスラエル軍にコメントを求めたが、回答は得られていない。

 ハマスは14日の声明で、退避中の住民に対する「イスラエルの虐殺、凶悪な犯罪」により、70人が死亡、200人が負傷したと発表した。(c)AFP