間もなく開幕の第6回中国国際輸入博覧会、波及効果に大きな期待
このニュースをシェア
【10⽉15⽇ Peopleʼs Daily】第6回中国国際輸入博覧会(輸入博、CIIE)が11月5日に上海市内で開幕する。多くの企業が同博覧会を、中国市場開拓の重要なルートとみなしている。ハネウェル中国の余鋒(Yu Feng)総裁は、「ハネウェル(Honeywell)は今年の博覧会で、革新的な技術とソリューションプランを集中展示するとともに、旗艦製品を初出展します。中国国際輸入博覧会という世界的なプラットフォームを通じて航空、エネルギーモデルチェンジ、デジタル化、自動化などの分野における弊社の強みを示します」と述べた。
企業はなぜ輸入博を重視するのか。「波及効果」と回答する企業は少なくない。光電関連機器製造などを手掛ける清越科技の陳志華(Chen Zhihua)会長によると、かつて輸入博の会場でモンゴル国の駐中国大使と知り合った。その縁で、同社の電気化学空気管理製品をモンゴル国内の病院に納入するビジネスが成立したという。陳会長は「輸入博は弊社のような中小企業の発展に大きな力を注ぎ込んでくれます」と説明した。
ニュージーランド乳業会社のザ・ランド(Theland)は5年連続で輸入博に出展している。同社関係者はその背景として、中国の消費者の質の高い消費に対する需要が高まり続けていることを挙げた。同社は中国ビジネスを急成長させ、現在ではニュージーランドから中国に輸出する牛乳の3分の1が同社関連という。
同社は中国政府の貿易振興策の恩恵を大きく受けた。同社が中国市場に参入した当初は、ニュージーランド産の牛乳には15%の関税がかかったが、現在では無関税になったという。
中国経済の質の高い発展を受け、世界各地の出展業者が輸入博に持ち寄る商品には「科学技術の範」の性格が強まり、グリーンや低炭素関連の出展も増えた。
ハネウェル中国の余総裁によると、同社の製品開発の約6割が、顧客の環境保護への取り組みと社会的効果の改善を特に重視する。同社がグリーンなモデルチェンジを推進し続けてきた「実践者」であることが、同社にとってのチャンスを生んでいるという。
多くの外国企業は輸入博を通じて中国市場を開拓すると同時に、中国での投資を拡大している。シュナイダーエレクトリック(Schneider Electric)の中国法人である上海シュナイダー配電電器は先ごろ、第3期工事を完成させた。デジタル化と自動化を導入した「ゼロカーボン工場」だ。第3期工事の完成に伴い工場全体の生産能力が30%向上する見通しという。同工場で生産される電力管理装置は中国の電力システムの安全かつ安定した稼働を支援し、エネルギーシステムのグリーン・低炭素への転換を加速することになる。
統計では、対中投資の「質」の向上も示されている。2023年上半期に中国で新設された外資投資企業は前年同期比35.7%増の2万4000社だった。うちハイテク産業の資本導入は前年同期比7.9%増で、対中投資全体に占める割合は3.9ポイント上昇し、39.4%に達した。また、ハイテク製造業の対中投資は28.8%増だった。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News